no title

また

 

同じ感覚に襲われる

 

それはある法則に則った鼓膜の振動により

 

疲れた

 

あの感覚に

 

もう永遠に存在しない瞬間が頭を駆け抜ける感覚に

 

どんなに楽しい状況に於いても

幸せな状況に於いても

 

あの瞬間は帰ってこない

わかっている

 

あの子の事よりよっぽど頭によぎるのは

私が結局そういう人間だからだろう

 

時間が

止まったままの時間が

 

進まない

どうすれば動くのだろう

 

ふたつわかるのは

自分の力だけではどうしても動かない事

動かせるだけの心の域に他人を入れるのを避けている事

 

なんだか先行きの見えない話である

 

それでも私は、結果を欲しがる

 

どこを向いて歩けばいいのかすら

 

わからないくせに